日記

最近、夜ご飯がだいぶ質素なものになっている。流石に痩せないと、という気持ちと、給料日に向けてギリギリまで切り詰めたいという思いからそうなっている。もちろん困窮するほどではないのだが、できれば来月に持ち越せる金を多くしたい。それだけ。

職場の人間の夜ご飯事情を尋ねたところ、あまり肉を食べないということを聞いた。正直それには驚いた。自炊をするなら基本的には肉を摂るべきだと考えていたし、肉を用いた料理の方が簡単だと思っていたからだ。でもよく考えればそんなことないのかもしれない。毎日納豆ご飯で済ませている旧友がいたのを思い出した。

そういうわけで最近の夕食はというと、ピーマンとツナの炒め物、納豆、白ごはん、これに足りなければ白菜かキャベツの塩煮をつけている。野菜をしばらくまともに食べれていなかったが、ちゃんと食べると本当に美味しいと思う。

唯一の欠点は彩りが極端に少ないことだ。緑と茶色しかない。個人的にはあまり気にしないのだが、人に見られたらすこし小言を言われそうだ。

南インドカレーのうまさに気づいた日

すっかり3月だ。なんてこった。
2月の後半、ぼーっとしていたらすぐに時間がすぎていってしまった。気温も日に日に高くなり、春うらら。そんなところですかね。

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西荻窪にある、南インドカレー屋にはじめて行った。ほんとうに、びっくりするぐらい美味しかった。
流行っているのだろう、自分と同行者がギリギリ滑り込めたみたいで、何組かあとのお客さんが来る頃には品切れとなっていたようだった。
正直、その日は北インドカレー(ネパール人がやっている、ナンが出てくるようなよくあるインドカレー屋)の気分だったので、同行者が南インドカレーを食べたいと言った時はすこし落胆した。
しかし、八重洲のエリックサウスしかり、母数が少ないからか日本人が営んでいる南インドカレー屋は個性豊かだ。モダンな雰囲気ただようカレーも嫌いではない。
なので特に意見せずついていくことにした。

南インドカレーのミールス(大皿のうえに、小さいいくつかの皿が乗っていて、何種類かのカレーとサンバル、ラッサム(インドの味噌汁?)とバスマティライスというタイ米のようなものが乗っているプレート)でいうと、エリックサウスで体験したことはあったのだが、どうにも私はバスマティライスが苦手だった。
その米だけだと、パサパサしていて単独で食べるのには向いていない。
「なんかあの乾燥してる感じが苦手なんだよ」そう同行者に話すと、
ミールスは一応、食べ方があるんだよ」と教えてくれた。

カレーとは、通常、ルーをご飯の上にかけるだけだと思っていた。だがミールスについてはやや違うようで、かけるというよりは米とルーを”混ぜながら”食べるものらしい。しかも、ルー意外にもラッサム・サンバルといった付け合わせなど何種類かのスープ上ものがプレートの上にはあることが多いが、それぞれ味を楽しんだあとはその全てをかけて、混ぜこぜにするのが基本の食べ方らしい。

ありえね〜。

最初はそう思った。しかし、郷に入っては郷に従え、とこの言葉を作った歴史が物語っている(?)。チャレンジしてみる他ないだろう。


カレー屋はウッド調の暖かでモダンな空気をまとっていてスパイスのいい香りがぷわんと漂っていた。同行者はビリヤニセット、私は2種類のカレーのミールスセットにした。ビリヤニは人気そうで、同行者の分でなくなってしまったようだった。(後のお客さん、すみません)
プレートが届いて、早速食べる。まずはラッサムというインドの味噌汁と呼ばれている物を飲んでみた。
美味しい! ほのかにパクチー? セロリ? の味がする(レジに「パクチー抜きできます」と書いてあったから危機感は感じていたんだ)、私はパクチーが苦手だ。それなのに、そのパクチーっぽい癖がある清涼感が不思議と嫌にならない。
すごい…….思わず感嘆の声が出た。

カレーもサンバルもとても美味しいし、教えてもらったやり方に沿って食べてみたらバスマティライスの乾燥もあんまり気にならない。ルーとお米を合わせることでほどよいしっとり感を産み出し、パサつきもなくべったりとした感触もない。「こういうことだったのか、あの米は」と思った。
それと同時に、エリックサウスで邪険にしかけたあのバスマティライスに謝罪をしたくなった。

目で見る量に比べて、思った以上のボリュームがある。満足したうえにスパイスのおかげか体がぽかぽかと温まって心地いい。
「体調がよくなってきた……」
私が食べた量以上をぺろりと食した同行者は、珍しくにこにこと笑っていた。

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店内で、小さな冊子を見つけた。テイクフリーとのことなので二つほどいただく。
その冊子はどうやらスパイスのサブスクリプションについてくる付録だったのだが、そのうちの一つが面白かった。
AIR SPICEという会社の代表と、カレーにまつわる様々な人々との対談を収めた付録だ。植物園を営んでいる対談者の言葉が、とても興味深かった。

「材木の話で言ったら、宮大工さんはそのことを”第二の人生”っていうんですよ。150年生きた気はまだ若いから、300年くらい生きた木が神社や仏閣なんかに使われたりする。300年育った木は、その後、柱になってから第二の人生で最低300年は持つと言われています。木自体は300年たったら流石にピーク(=植物としていい状態のタイミング)を越えているはずなんですけれど、柱としては別のタイミングがピークになるかもしれない」

 一部引用:PERFECT SPICE 1

好きな漫画家:高野文子編

この日記を書いている間に日付が変わってしまった。
昨日、本当に笑いすぎて涙が出た。久しぶりだった。

人生で好きな漫画家が何人かいる。そのうちのひとり、高野文子について。

高野文子という漫画家は人から教えてもらった漫画家だ。もともと新井英樹(この漫画家に関しても、後日書いていきたい)や福本伸行など男臭くてハードボイルドな漫画を割と好む方だった私は、ストーリーよりも作者の感覚というものが強く出る、ガロ系と呼ばれる漫画にはとても疎かった。

最初勧められて読んだのが、「棒がいっぽん」という単行本。この一作を初めて読んだのが運が悪かったというか…
彼女の尖っている部分が非常に現れている短編集だった。その中に入っている有名作「奥村さんのお茄子」を読んだ時点で私の頭の中はハテナでいっぱいになった。何度読んでも意味がわからず、ついには『奥村さんのお茄子 高野文子 解説』とググってしまうほど。理解できなかったのが悔しくて、人の持っている高野文子の他の単行本を借りることにした。この単行本が訳わからないだけで、他の作品は理解できるかもしれないという希望を持って。

https://www.amazon.co.jp/%E6%A3%92%E3%81%8C%E3%81%84%E3%81%A3%E3%81%BD%E3%82%93-Mag-comics-%E9%AB%98%E9%87%8E-%E6%96%87%E5%AD%90/dp/4838706138

 

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日記

いくつかよくみる夢がある。

続き物になっている夢から、毎回同じような夢までいろいろだ。

そのうちの一つ、個人情報が流出して私個人が特定され、攻撃を受ける夢がある。
実際には個人情報を特定したところで悪さをしたりはしていないので、攻撃をされるまでに至らないし、そもそも個人情報を流出するほど生活のことを話していない。
のだが、起きた時には本当に過去に流出した記憶があるような気がして、焦って自分の情報で調べてみる。
もちろん、何もでてこない。名前もありきたりなので、同姓同名の人間がたくさん出てくるだけだ。

最近昼寝をしていた時、私はその夢を見た。
夢と気づいていないので起きた時はすごく心臓の鼓動が早かったのを覚えている。
ただし、今回は一味違った。

夢の中で一度目が覚める。
真っ先に自宅の部屋の光景が目に入るのだけど、まだ夢の中で私は
「今すぐここから逃げなければいけない」
と思っている。
どうやら誰かに狙われているらしい。
起き上がろうとするが強烈な眠気が遅い、体が動かない。
かなしばりだったようだ

今ならわかるけれど、その時は夢の中で何も理解していないのですごく焦った記憶がある。

起きた時に、自分のことを調べた。
結果は、何も出てこなかった。

カステラの話

ザラメたっぷりのカステラが好きだ。
茶色い部分に四角いザラメがぎゅうぎゅうに詰まっていて、囓るたびにジャリ、という音を立て、そのあとしゅう、と消えて無くなる砂糖たち。
フワフワのスポンジ部分とのコントラストが楽しくて、思わずもう一つ、と手を伸ばしてしまう。

ザラメがたっぷりのカステラに初めて出会ったのは、私が小学校一年生の時だった。
運動会に両親だけでなく、母親の妹も来ていたようで、お土産にどうぞと福砂屋のカステラをもらったのだった。
当時の私が家に帰ると、「カステラあるわよお」と親が声をかけてくる。カステラ、というものが明確にどんなものか当時の幼い私にはわからなかったが、母親がいそいそとカステラの封を開けると、甘い匂いがぷわんと部屋中に広がったので嬉しい気持ちになったのは覚えている。

はじめて食べた福砂屋のカステラは、ザラメたっぷりでスポンジ部分は甘さ控えめ。ジャリジャリとした食感、シンプルだが甘さの強いザラメ。
本当に美味しかった。

しかし、そこから私はちゃんとしたカステラというものを食べる機会に恵まれず、バイトや仕事を始めてからもわざわざ自分で買うこともなかったので、あのザラメたっぷりの食感を味わうことは全くなかった。


2018年の秋、職場に出勤するとドリンクコーナーに設置しているテーブルに可愛いお菓子の箱が並んでいるのに気づいた。
おお、なんだこれは、と思っていると、同僚が「フクサヤキューブだ!美味しそう」と声をかけてきた。
フクサヤキューブ?と聞くと、カステラの福砂屋知ってる?そのカステラだよ、と同僚は教えてくれた。

フクサヤ...福砂屋か! その時私はピンときた。
小学校一年の運動会から福砂屋のカステラに巡り合うことはなかったのだが、当時よく中目黒で遊んでおり、目黒川沿いに福砂屋の工場があるのをしょっちゅう目にしていた。もう大人になった私は、福砂屋=カステラの老舗、ということは理解できていた。

食べなよ食べなよ、と勧められ、私も一つカステラをいただく。
「あっ! ザラメだ...!」
カステラを口に入れるまで、私は小学生の時に食べたザラメたっぷりのカステラ=福砂屋ということを覚えていなかった。そうか、これが小学生の時に食べた、ザラメがたくさんあるカステラだったのか、と気づく。
一口を大きくしてしまったので、贈答用に小さく切り分けられたフクサヤキューブは半分しか残っていなかった。不覚...

そのときから、ザラメが多いカステラに改めて感動した私は、たまにデパートで福砂屋のカステラを買うようになった。
そして2019年春、偶然にも、カステラを銘菓とする長崎に出張することが決まったのだった。

***

長崎に出張することになったのは、4月の下旬、絶妙な暖かさが道を明るく照らす春真っ盛りの時期だった。
当時の上司と二人で即売会の手伝い(当時はこんな社会情勢になるとは一ミリも思ってなかったな)で長崎にすっ飛んだ。

偶然にも当時頻繁にカステラを食べていた私は、長崎への出張が楽しみで仕方なかった。なんてったって、長崎の銘菓はカステラ一択と言われるほどだ。いや、カステラ以外にはちゃんぽんと角煮まんじゅうしかご当地名産品がないのか…?
福砂屋、文明堂という関東でも買いやすいものから、もちろん長崎にしかないカステラの銘柄もたくさんあるそうだ。
私はSNSで出張1ヶ月前から長崎のおすすめ名産品を聞いて回っていたが、皆、口を揃えて「なんにもないけどね」と言っていたことは忘れたくても忘れられないのだけど。

出張の内容は特におもしろいハプニングやイベントがあったわけではないので、割愛する。
ひとつ言えるのは、長らく立ち仕事なんてしていなかった私には、一日中立って接客するのは大変応えたということである。


さて、カステラだが長崎滞在中に3つほど購入できた。というか意外と時間がなく、それくらいしか買えなかったことが悔やまれる。
買った銘柄は、琴海堂、松翁軒、和泉屋の3つ。

まず、琴海堂。このカステラは3つの中でも群を抜いてしっとりしている、というか重たい食感である。甘さは普通かな。長崎の老舗カステラ屋だそうだが、なんとなく昭和の香りがするのもわかる気がする。おばあちゃんの家とかで出そうな感じ。
上司にも協力してもらって食べたが、まあ半分でもお腹いっぱいになる。カロリーがとても怖い。そのせいでちゃんぽんもたくさん食べることは叶わなかった。それくらい重たい。ザラメは中程度。つまり福砂屋には及ばない。

松翁軒、これは先ほどの琴海堂に比べると生地はふんわりしているように思えた。確かにレビューを調べてみると軽めの食感と評している記事が多いような気がする。
反対に、甘さは琴海堂に比べるとちょっとねっとりしているというか、コクがあるように思える。こちらもザラメはそこまで内容に思えた。こちらは最初から切り分けられているので、食べ過ぎなくて済む。

最後の和泉屋だが、これは帰りの飛行機で上司と食べた。
そのシチュエーションのせいなのか、大変残念なことにザラメが全て溶けていた(!)。
なんて悲しいこと。飛行機の中で上機嫌だった私が、カステラの裏側をみたときに悲しい顔をしたので、上司はひたすらウケていた。ベストな状態で食べたらザラメの主張が激しかったのだろうか?溶けた穴ぼこをみると、割とザラメの量が多いような気がする。
ショックのせいであまり味を覚えていないが、特徴をつけがたいと言うか、プレーンな味がした。だからなのか、和泉屋のカステラは種類がとても豊富だった。チョコがけカステラや、カラフルな味別のカステラも多く、長崎県内のバスや電車でもよく広告を見かけた。


総評すると、実は関東でも気軽に買える福砂屋の方がザラメが多いことがわかった。勝手に総本家、長崎のカステラの方がどっさり入っているのでは?と思ってしまったが、ブランドによって様々である。いや、当たり前か…

こんなツイートが回ってきたことがある。
https://twitter.com/finyozaert/status/1286701457337495555
確かに、私もこのクロスレビューのような感想を覚えた。結構前の話だから確信は持てないけれど。
わざわざ長崎に行ってわかったが、私の好むザラメたっぷりのカステラは福砂屋だったじゃないか、と思った。
けれど、このツイートをみると「長崎堂」のカステラは結構ザラメが入ってそうだ。しかも、めっちゃ甘そう。

次回、長崎にいく機会ができたら、何が何でも手に入れようと思う。それがいつになるかはしらないけれど。
(オンラインショップで購入すると、ザラメがいなくなっていることが多かったので、それはできない。できないのだ)

日記

1年ぶりくらいに、肌の調子がいい。
今年に入ってからずっとニキビが絶えなかったのだが、一度アルコールを摂取して顔がひどく乾燥してしまってから、バーム状の保湿剤を塗るようになり、それからニキビがほとんどできなくなった。

***

花が苦手だ。
もっというと、自然も苦手だ。そこはかとなく、虫を感じるからだ。
ドライフラワーも虫が湧くと知って、それも苦手になってしまった。
観葉植物なんてもってのほかだ。土に植えるものは、全て虫が発生すると思って良いだろう。
それでも、人の家に行って花を飾られているのを見ると、部屋が活気付くような気がして、自分の部屋にも飾りたくなってくる。

しかし毎回花屋に通う元気がない。うちの近くは花屋がないし。
だから、週に一回、ポストに花を送られてくるサブスクリプションを頼むことにした。
せっかくならと花瓶も買ってみた。飽きずに生けれるようなすてきな花瓶を買ったので、それはまた元気がある時に紹介したいと思う。

部屋に花があると、確かに部屋が色づく気がする。
あまりインテリアに興味があるほうではないが、なんというか、部屋が生きているというか。そんな感じがある。
花を飾ったことがあまりにもないので知らなかったが、花の種類によっては日が経つにつれて大きく開くものがある。それを毎日見ているだけでも面白い。

でも、やっぱり、花を生け替えるときに手に触れるのがどうしても苦手だな、と思う。

日記

土曜日に初めてモロッコ料理を食べた。

ロッコ料理の知識は全くなく、メニューのタジン鍋という単語をみてやっと「あれだったかな…?」とうっすら頭に浮かべることができたくらいだ。

ロッコ風オムレツと、タジン鍋、そして付け合わせの手作りパンを頼む。
タジン鍋はラム肉と野菜のスタンダードなものを頼んだ。
お酒は飲めないので、辛口のジンジャーエールを頼む。ジンジャーエールは辛口に限る。切れ味のよい味付け。

先にモロッコ風オムレツがテーブルにやってきた。
スパイスがかけられており、中はチーズとじゃがいも、かぼちゃも入っていた。優しい味付けだが、スパイスがピリッと効いていて美味しい。
あまりお腹が空いていないと言っていた同行者も、一口食べると急に機嫌が良くなって勢いよく口に運んでいた。

パンもやってきた。クミンが練り込まれたパンと、胡麻入り白パン。クミンのパンが不思議な味でとても美味しい。少しの清涼感が味覚をリセットさせる。同行者は胡麻パンを黙々と食べる。おい、私の分がもうないぞ。

パンを追加注文すると、メインのタジン鍋がテーブルに置かれる。モロッコ料理の定番だ。
味の想像がつかなかったのが、口に入れると、とても美味しい。ラム肉は柔らかく、にんじん、じゃがいも、ブロッコリーなどの野菜もいい塩梅に蒸されて味が引き立つ。
トマトだろうか、野菜の酸味とスパイスがちょうどよく、クミンのパンとよく合う。

野菜が総じて美味しいのだが、かぼちゃの仕上がりが最高だった。やわやわになるまで蒸され、口の中でとろける。甘さがソースの酸っぱさと一緒になるとより引き立つ。もっと他の料理も食べたかったが、パンでお腹がいっぱいになってしまった。

普段あまり美味しいという感情を出さない同行者も、帰り道で「美味しかったなあ」とるんるん気分で歩いていた

おいしい料理を食べるのは本当に嬉しい気分になるなあ